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ピーターラビット世界最古の翻訳の実物はこれだ(^_^)

・・というわけで、行って参りました、明治文庫に!

そして、手に入れてきました!!.。.:*・゜ヽ( ´∀`)人(´∀` )ノ・゜゚・*:.

早速皆様に内容をご紹介いたします!w

http://d.hatena.ne.jp/Frederick/20070524#p1

まず、上の5月13日で引用したasahi.comの記事を見て頂きたいのですが、

「旋毛曲(つむじまがり)の我儘(わがまま)者」ペターが、野菜泥棒を働いた畑の主「杢平爺(もくべいじい)」(原作は「マクレガーさん」)に追い回される話は、最も代表的な第1作の内容そのままだ

えーと、これは嘘ですw 大幅な改訂増補が認められますww 

まぁ、たぶん実際に読んで頂くのが早いと思うんで、

英語の原文と、福音館書店石井桃子訳(1971年初版)、

そしてわれらが松川二郎訳を比較してみることにします!

英語の原文はThe Project Gutenbergさんからお借りしました。

邦題「ピーターラビットのおはなし」のあらすじを一応説明いたしますと、

フロプシー、モプシー、カトンテールは森へイチゴ摘みに行くのですが、

いたずらっ子のピーターはほかの姉妹と分かれて、

勝手にマグレガーさんの畑に忍び込んでしまうのです。

ピーターのお父さんはマグレガーさんにつかまって「肉のパイ」にされていて、

だからお母さんは子供たちに絶対マグレガーさんの畑には行かないように、

きつく言いつけていたのに・・。

これから引用するのは、畑に潜り込んだピーターが、畑の野菜を食べる場面です。

まず、原文。

First he ate some lettuces and some French beans

And then He Ate Some Radishes

And then, feeling rather sick, he went to look for some parsley.

But round the end of a cucumber frame, whom should he meet but Mr.McGregor!

次に、石井桃子訳。

それから、まず、れたすをなんまいかたべ、それから、さやいんげんをたべ、それから、はつかだいこんをなんぼんかたべました。

そのうち、ちょっと むねが むかむかしてきましたので、ぱせりをさがしに いきました。

けれども、きゅうりのなえどこのかどをまがったとたん、ぱったり でくわしたのが、だれだったでしょう、マグレガーさんです!

そして、いよいよ松川二郎訳・・!

先に言っておきます、どうして比較にここを選んだかというと、

先に述べた大幅な改訂増補が、特に著しい箇所だからですw 

刮目して見よ!

 其処には、杢平爺さんが丹虗して作った胡蘿萄(にんじん)、莱菔(だいこん)、蕪、葱、白菜などが、さも甘(おい)しさうに生へて居るので、ペターは涎を流して喜び、

「はゝァ、おいしさうだなあゝ。」

と先づ手近の生き/\とした萵苣(ちしゃ)の葉を千切つて喰べて見ると、其の又甘(うま)いこと!平素(いつも)家で喰べる、半分しなびたのとは、悉皆(すつかり)風味(あじ)が違つて居ます。

「萵苣つて言ふものは斯んなに好味(おいし)いものかナ、僕ァ今日から萵苣好きにならうや。否其処の大根も、甘(うま)さうに肥つてるな。」

などゝ、恰も其れ等は皆自分の為めに作つてゞもあるやうに思つて、手当り次第引き抜いて、さんざ喰べ散らしました。而(そ)して斯んな事をさへ考へてと居ました。

「こういふ好味(おいし)いものが訳山(どっさり)あるのに、下等な木莓なぞを採りに行く、己れの兄貴達は、大分旋毛曲りだ哩(わい)。」

と旋毛曲りは何処までも旋毛曲りの考へを持つて居るから面白い。

 ペターは珍らしいのに任せて、余り沢山喰べたものですから、とう/\腹が痛み出して来ました。衣服(きもの)の釦を外して、太鼓の様に脹れた腹部を摩(さす)つて居ましたが、段々痛さを増して来るばかりですから、止むを得ず立ち上がって、和蘭芹(おらんだぜり)を探しに出ました。

「此の広い畠に、和蘭芹だけ無いとは可笑しいナ、何を差し措いても彼(あ)れだけは作らなければならぬ物だのに、杢平爺奴め大分耄碌したと見えるな」

と腹の痛むのと、芹の見つからぬのに癇癪を起して憎まれ口を叩いて、胡瓜の畠を曲ると、赤鬼青鬼よりも恐ろしい杢平爺さんが、虗々(せつせ)と甘藍の苗を移植(うえ)て居ました。

ペター性格悪すぎワロタwww 全然かわいくねえええww

そして、その後もすばらしいのです。

ピーターがマグレガーさんに追いかけられる場面・・物語の佳境です。

まず原文。

Mr. McGregor was on his hands and knees planting out young cabbages, but he jumped up and ran after Peter, waving a rake and calling out "Stop thief!"

Peter was most dreadfully frightened; he rushed all over the garden, for he had forgotten the way back to the gate.

He lost one shoe among the cabbages, and the other amongst the potatoes.After losing them, he ran on four legs and went faster.So that I think he might have got away altogether if he had not unfortunately run into a gooseberry net. And got caught by the large buttons on his jacket.It was a blue jacket with brass buttons, quite new.

Peter gave himself up for lost and shed big tears;But his sobs were overheard by some friendly sparrows.Who flew to him in great excitement and implored him to exert himself.

Mr. McGregor came up with a sieve which he intended to pop on the top of Peter, but Peter wriggled out just in time.Leaving his jacket behind him.

石井桃子訳。

マグレガーさんは よつんばいになって、きゃべつの なえを うえているところでした。けれども、ピーターを見ると、れーきをふりふり、「どろぼうだ、どろぼうだ!」とどなりながらおいかけてきました。

ピーターはこわくてこわくて、はたけじゅうを にげてあるきました。どっちへいったら、きどがあるのか わからなくなったのです。

かたほうのくつは きゃべつばたけへおとしてしまい、かたほうは じゃがいもばたけで なくしてしまいました。くつが なくなったので、ピーターは4つの足でかけだしました。すると、このほうがはやくかけられました。ですから、うまくやればきっとにげたせたろうと、わたしはおもいます。でもうんわるく、すぐりの木に かけてある あみにとびこんで、うわぎのぼたんを あみにひっかけてしまいました。そのうわぎは青くて、大きなきんぼたんが ついていて、まだあたらしかったのに。

ピーターは、もうだめだと、おもって、大つぶのなみだをこぼしました。ところが、しんせつなすずめが そのなきごえをききつけて、びっくりしてやってきました。そして、どうぞ がんばってにげだすようにといいました。

そこへ、マグレガーさんが ふるいをもってやってきて、ぽんと ピーターのうえに かぶせようとしました。でも、ちょうどそのとき、ピーターは むちゅうで うわぎをぬぎすてて、にげてしまいました。

そして、松川二郎訳。臨場感あふれる名文です・・!

 ペターは驚いたの、驚かないのッて、腹部(おなか)の痛いのも何も忘れて、一生懸命で逃げ出しますと、杢平爺さんは早くも之を見つけて、熊手を振り廻し乍ら追駆けて来ました。

「やい、盗賊兔奴(どろぼううさぎめ)、待たう、汝(われ)打殺(ぶつたぎ)つてやんねえけれ、承知出来ねえだ。」

 此の破れ鐘のやうな音吐(こえ)に又も胆(きも)を消し、身体中冷たくなつ思ひで逃げた/\、両足の靴、一方は甘藍畠に、一方は馬鈴薯畑の中に、共に失くして、徒足(はだし)になり、御得意の四足で駆けましたが、杢平爺さんも然る者、年を取つては居ても、足はなか/\達者です。それに此方(こっち)は不案内の事とて、莓畑に飛び込んで網にに足をすくはれ、ばッたりと倒れたので周章(あわて)狼狽(ふため)き、百掻けば百掻く程絡まり付き、上衣(じゃけつ)の大きな釦が確乎(しっかり)引かゝつて、どうしても取れません。

其処へ大桶を抱えた杢平爺さんの後ろから、豚のやうに肥つた杢平夫人が棍棒を提げて、ばた/\走つて来ましたので、ペターは網に捕られた上衣を其の儘、すつぽりと脱いで真裸で危なく一時をのがれましたが、件の上衣は緑色の今日着せて貰つたばかりの、全く新しいもので、真鍮の立派な釦が付いて居ました。

ちょっと待て、豚のやうに肥つた杢平夫人ってのはどこから出てきたんだwww

杢平爺もなんでそんなに殺気立ってるんだよww

ピーターとすずめの心温まるシーンが完全カットされているのも興味深いですw 


ほんとは全部紹介したいのですが、さすがに力尽きましたw

旧字体の、当時のフォントで見ると、もっと面白いんですよ。

見せて欲しい、コピーしたいというかたはどうぞ連絡くださいw

次号にベンジャミンの話も載ってて、これもまた面白すぎるんですが、

これはまた後日紹介しますw

ていうか、日本農業雑誌面白すぎw

ベンジャミンバニーのおはなしが翻訳されると?


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コメント

はじめまして。とても楽しく読ませていただきました。
松川二郎さん、すごい想像力ですね。

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