石井桃子さん死去=「ノンちゃん雲に乗る」などの児童文学作家
ロングセラー「ノンちゃん雲に乗る」や「クマのプーさん」の翻訳などで知られる児童文学作家、石井桃子(いしい・ももこ)さんが2日午後3時半ごろ、老衰のため東京都内で死去した。101歳だった。さいたま市出身。連絡先は東京都中野区江原町1の19の10の東京子ども図書館。葬儀は故人の遺志により行わない。後日お別れの会を開く。
http://www.jiji.com/jc/zc?k=200804/2008040300140
日本女子大英文科卒業後、文芸春秋、新潮社で児童書の編集などに従事。その当時から欧米文学の翻訳を始め、新潮社退社後の1940年に初の単行翻訳書となる「熊のプーさん」(A・A・ミルトン作)を岩波書店から出版した。50年には嘱託として同社に入社し、「岩波少年文庫」や「岩波の子どもの本」の創刊に携わった。
翻訳と並行して戦時中から創作活動も行い、戦後の47年に発表した第一作「ノンちゃん雲に乗る」がベストセラーに。51年、同作で芸術選奨文部大臣賞を受賞し、55年には鰐淵晴子さん主演の映画も製作された。
児童文学の普及、発展にも尽力。58年には当時の自宅の一室を子供向けの図書館「かつら文庫」として開放し、活動記録は65年、「子どもの図書館」にまとめられた。戦後児童文学界への功績を評価されて54年に菊池寛賞、93年には芸術院賞を受けた。
主な著書に「やまのこどもたち」「山のトムさん」「三月ひなのつき」「幼ものがたり」「児童文学の旅」など。訳書に「トム・ソーヤーの冒険」「ピーター・パンとウェンディ」「ピーターラビット」シリーズなどがある。