角川グループ中間決算 予想上回るが映像事業は赤字に
10月25日に発表された角川グループホールディングス(角川GHD)の中間決算は、連結売上高が746億7600万円と前年比0.1%増とほぼ横這いとなった。
これに対して営業利益は29億2200万円(前年比27.6%減)、経常利益は33億8900万円(同27.6%減)、中間純利益は7億7100万円と(同65%減)と利益面での落ち込みが目立った。
http://animeanime.jp/biz/archives/2007/10/post_230.html
昨年は書籍部門で『ダ・ヴィンチ・コード』というメガヒットがあったため、今期はそれに対する反動が表れた。出版事業は売上高で351億9300万円(前期比2.1%減)、営業利益は24億4400万円(40.3%減)である。
また映像事業の売上高は210億700万円と前年比で3.6%増加したが、昨年の8500万円の営業利益から2億800万円の赤字に転落した。さらに情報関連雑誌やコンテンツ配信事業手がけるクロスメディア事業は、売上高139億200万円(前年同期比5.3%減)、営業利益は6億5700万円(同2.1%増)である。
ラノベは「ハルヒ」、「シャナ」が好調、コミックは「らき☆すた」
出版事業は、書籍部門で『夜明けの街で』(東野圭吾)、『前巷説百物語』(京極夏彦)、『幻香』(内田康夫)がヒットになった。ゲーム攻略本では、『モンスターハンターポータブル2ndザ・マスターガイド』が、好調なゲーム業界を反映して完売となった。
同グループが得意とするライトノベルズは、『涼宮ハルヒ』シリーズ(谷川流)、『灼眼のシャナ』シリーズ(高橋弥七郎)のほか、『とある魔術の禁書目録』シリーズ(鎌池和馬)、『キノ』シリーズ(時雨沢恵一)、『少年陰陽師』シリーズ(結城光流)が好調だったとしている。いずれもアニメなどのメディアミックス効果によるものである。
コミックスは4月から9月までの中間期で150万部を出荷した『らき☆すた』(美水かがみ)、映画化のあった『ケロロ軍曹』(吉崎観音)が貢献した。
さらに『新世紀エヴァンゲリオン(11)』(貞本義行)、『よつばと!(7)』(あずまきよひこ)、『真月譚 月姫(5)』(佐々木少年)、『機動戦士ガンダムTHE ORIGIN(15)』(安彦良和)、『苺ましまろ』(ばらスィー)、『コードギアス 反逆のルルーシュ』(マジコ!)のタイトルも挙げている。
ニュータイプ、少年エース、コンプティークは売上増加
また雑誌、広告ビジネスでは、アニメ雑誌「ニュータイプ」、「少年エース」、「コンプティーク」といった、アニメ・マンガ関連の雑誌がメディアミックス効果で売上を伸ばした。
ゲーム情報誌「週刊ファミ通」や「電撃PlayStation」、パソコン情報誌「週刊アスキー」、「レタスクラブ」、「サラブレ」なども堅調に推移したとしている。角川グループでは現在、「電撃PlayStation」を発行するメディアワークスと「週刊アスキー」を発行するアスキーの経営統合を協議中である。
DVD販売は「時をかける少女」が大ヒットに
映像事業は劇場映画で、興行収入15億円の『バッテリー』、『超劇場版ケロロ軍曹2 深海のプリンセスであります!』、『ミス・ポター』、『シュレック3』がヒットした。また今年の新たな事業として電撃文庫の人気3作品をアニメ化した「電撃文庫ムービーフェスティバル」を開催した。
DVD販売は、この春に発売された『時をかける少女』を大ヒットになったほか、アニメ作品では『らき☆すた』が好調だった。
角川GHDは、今期は『ダ・ヴィンチ・コード』規模のヒットがなかったことから、利益で前年を下回ったとする。しかし、結果は当初予想を上回っており一定の評価をしている。
期末の予想については、今後も有力コンテンツが数多いが、現時点での修正はないとしている。
角川グループホールディングス http://www.kadokawa-hd.co.jp/